三重県埋蔵文化財調査報告323-4
過去の調査では、丘陵南斜面に広がる弥生時代後期と古墳時代後期の遺跡とされていたが、丘陵頂部の平坦面まで遺跡が広がることと古墳群の存在が明らかになった。このため北山C遺跡の範囲を変更し、古墳については西山古墳群として新規に遺跡を登録した。古墳は墳丘がすべて削平され、主体部が残存していたものは僅か3基(確実なものに限る)であった。古墳55基の内訳は、円墳8基・方墳47基で、方墳が主体の古墳群である。周溝から出土した土師器・須恵器から、概ね古墳時代中期から後期初頭の築造と考えられる。古墳の脇にある長方形土坑は、木棺痕跡が確認できるものや、木棺固定用とみられる粘土の存在から、大半は木棺墓とみられる。ほかに、縄文時代の陥し穴、飛鳥時代の建物・土壙墓などが確認された。
商品コード:AK785
出版社:三重県
著者:三重県埋蔵文化財センター
A4ソフトカバー
235ページ
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本体価格:2,150
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販売価格(10%税込):2,365
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