近代彫刻の門戸を開き、日本におけるロダニズムの先駆者として期待をかけられた萩原守衛は、高村光太郎とともに新しい黎明期の彫刻界の基石として美術史上見逃すことのできない作家である。にもかかわらず、わずか30歳で夭折したその生涯と、官学派の長期にわたる支配などにわざわいされて、われわれとの距離はけっして近いものではなかった。本書は、彼の真価を正しく彫刻史上に位置づける資料として、覚書、論文、紀行文のほか、思想形成期の断面をあらわす「明治32年日記」を洩れなく収載した貴重な文化史文献である。
商品コード:AB786
出版社:中央公論美術出版
著者:萩原守衛
A5変形ソフトカバー
350ページ
ISBN:978-4-8055-1208-1
本体価格:4,700
円
販売価格(10%税込):5,170
円