日常の中で私たちは、なにげなく「愛」や「恋」という言葉を口にし、あるいは現代の愛こそが最も新しいものだと思いこみがちである。だが、それらの語は、いつの時代から使われ、各時代において、いかなる情念・緊張を表したのであったか? 禁忌をおかし、死を賭し、狂とおぼしいほどに<他社>との合一を念じた主人公たちをたどるうち、そこに息づく愛の1鮮新におどろかされる。本書は「愛」とは何かという根本の問いを持しつつ、古典文学作品のなかに、現代の私たちとつながる「日本人の愛」をみきわめようとした、四十章からなるエッセイ名編である。
商品コード:AE835
出版社:KADOKAWA
著者:中西 進
四六判ソフトカバー
296ページ
ISBN:978-4-04-622004-2
本体価格:2,952
円
販売価格(10%税込):3,247
円