外遊によって「日本をいかにすべきか」の問題を負うた著者は、六年有余の歳月を費やして現代日本文化を清算する一書を成した。現代に最も深くかかわる徳川時代の芸術が人の心を楽しませながらも、人の心を高め救う力を欠くのはなにゆえであろうか。その回答を著者は徳川時代の社会を分析し、徳川芸術は”悪所”に咲き出た”悪の華”の姿をとることを読者の前に示し、愛情を持ちつつ古い日本への別離を告げ、民俗の新しい進路を指示して警世の言挙げをする。
商品コード:AF635
出版社:KADOKAWA
著者:阿部次郎
四六判ソフトカバー
436ページ
ISBN:978-4-04-622085-1
本体価格:4,100
円
販売価格(10%税込):4,510
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