渡来文化と中世の神々
翁のかたちをとる神やそれらをめぐる習俗には、異なる文化圏の影響が色濃く見られる。日本では、渡来神をはじめとする韓半島の文化を、あるものは受け入れ、あるものは排除しながら伝承してきたのである。本書では、中世の翁信仰の生成過程を諸縁起や史料から読みとることで、そこに色濃く反映された韓半島からの渡来文化の姿を見いだし、さらに日本芸能のルーツである翁猿楽の成立についても、韓半島のシャーマニズム文化の影響を指摘する。日本の基層文化の形成を韓半島の文化との交渉の中から根本的に考え直すことにより、日本と韓半島との文化交流の、中世における新たな相貌を浮かび上がらせる意欲作。
商品コード:AJ534
出版社:思文閣出版
著者:金 賢旭
A5ソフトカバー
268ページ
ISBN:978-4-7842-7010-1
本体価格:5,000
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販売価格(10%税込):5,500
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