日本近世の地誌は、東アジア世界に共通する形式を有するとともに、地方史・地域史研究の基礎文献として重視されてきたが、その特徴・機能・意義などについては、従来研究の蓄積が少ない。
本書では、日本近世の領主支配における文化行為の意義に着目し、地誌編纂を一つの政治的文化行為と位置づけ、その機能や実態について明かし、また日本の地方史・地域史研究に対する歴史的考察の観点から、さまざまな地誌の具体的な編纂活動をとりあげる。
個々の地誌の記述内容よりも、記述形式や編纂活動、編纂体制などの分析を通じて、編纂という文化的行為の側面から地誌を理解し、東アジア地域の歴史認識・地理認識を全体的に考察する可能性を拓く一書。
商品コード:AJ838
出版社:思文閣出版
著者:白井哲哉
A5ソフトカバー
406ページ
ISBN:978-4-7842-7030-9
本体価格:9,200
円
販売価格(10%税込):10,120
円