三重県埋蔵文化財調査報告390
県内有数の土師器生産地である北野遺跡では、最盛期と同時期にあたる古代前半の遺物を含む溝や、同時期と思われる竪穴建物が見つかった。遺跡の北限にあたるこの調査区一帯は、遺構密度が薄く、中世以降は遺構が見られなかったことから、土師器生産から農耕へと土地利用を転換した可能性がある。
曽祢崎遺跡では、古代伊勢道の推定ルート上にかかる調査であったが、道路遺構は見られなかった。斎宮から直線的に東方向にのびると推定されたルートは、この地点周辺で南へ方向転換をしたか、あるいは、少しずれた位置に存在する可能性が考えられる。
鱗尾城跡では、遺跡南端部にあたる調査区から土坑や小穴を確認した。土坑からは 17 世紀頃に属する鉄絵鉢等が出土した。
平尾遺跡では、土坑5基や溝7条等の遺構を確認した。土坑から山茶椀等の遺物が出土した。
商品コード:AK988
出版社:三重県
著者:三重県埋蔵文化財センター
A4ソフトカバー
46ページ
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本体価格:1,150
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販売価格(10%税込):1,265
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