三重県埋蔵文化財調査報告323-7
10 基の円墳からなる筆ヶ崎古墳群のうち9基と、その周囲に展開する集落跡である筆ヶ崎西遺跡を発掘調査した。古墳の主体部は、調査区内では確認できなかった1基をのぞいて、すべて横穴式石室であるが、盗掘により石室石材の大半が抜き取られていた。
石室内部からは、副葬品と目される金銅製かんざしや耳環、須恵器・土師器などが出土したほか、盗掘時のものとみられる遺物の混在もみられた。
出土遺物の年代観から、古墳の築造および古墳への埋葬は、概ね7世紀前半から第3四半期までで、7世紀第4四半期から8世紀初頭頃には竪穴建物や堀立柱建物からなる集落が展開し、古墳の盗掘もこの時期から行われていたことが明らかになった。
商品コード:AK999
出版社:三重県
著者:三重県埋蔵文化財センター
A4ソフトカバー
454ページ
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本体価格:3,650
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販売価格(10%税込):4,015
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